けんじ編集局|編集メモ No.066 家事代行の国家資格は「複数等級」?でも、何級かはまだ決まっていない。
「家事代行の国家資格って、何級になるんですか?」
最近、そんな疑問が出てきても不思議ではありません。
1級?
2級?
3級?
それとも、まったく別の仕組み?
じつは2026年9月18日現在、まだそこまでは決まっていません。
ただし。
政府が今年まとめた施策パッケージを見ると、ひとつ気になる表現があります。
それが、
「複数等級の国家資格(技能検定)」
です。(cas.go.jp)
「複数等級」と書かれている
これは、かなり大事な情報です。
つまり現在の政府の方向性としては、
家事支援サービスについて、ひとつの資格だけを作るのではなく、複数のレベルを設定する技能検定
が想定されています。
ただし、
「3級・2級・1級になる」
と決まったわけではありません。
ここは注意が必要です。
厚生労働省の現在の技能検定制度では、職種によって1級・2級・3級、単一等級、さらに特級など、さまざまな仕組みがあります。(mhlw.go.jp)
だから、
「技能検定だから家事代行も1級・2級・3級だろう」
と考えるのは、まだ早い。
家事支援サービスについて、どのような等級を設定するのかは、これから決める段階です。
では、なぜ「複数等級」なのか?
ここは、これからの議論で非常に面白いところです。
たとえば、家事代行の仕事を考えてみます。
初めて現場に入る人。
一定の経験を積んだ人。
さまざまなお客様への対応ができる人。
難しいケースにも対応できる人。
あるいは、後輩を指導できる人。
こうした人たちを、
「全部まとめて家事代行のプロです」
と一括りにするのではなく、
「どこまでの技能を身につけているのか」
を段階的に評価する。
もし、そういう制度設計になるのであれば、複数等級という考え方には意味があります。
ただし、これは現時点で決まっている制度ではありません。
あくまで、
「複数等級の国家資格を創設する方向」
というのが、現在確認できる政府の方針です。(cas.go.jp)
そして、ここでも「職務分析」が出てくる
昨日の記事で、
「国家資格は、いきなり試験問題を作るところから始まらない」
という話をしました。
まず、
家事支援サービスの仕事には、どんな職務があるのか。
それを分析する。
そのうえで、
どんな技能が必要なのか。
を整理する。
さらに、
その技能を、どのレベルまで身につけたら、どの等級なのか。
を考える。
そう考えると、
「何級になるの?」
という質問の前に、
「各等級は、何ができる人なの?」
という質問が必要になります。
これ、実はかなり重要です。
たとえば「3級だから初心者」とは限らない
現在の技能検定では、職種ごとに制度設計が異なります。
厚生労働省の一般的な制度では、等級によって受検資格や実務経験の考え方も設定されていますが、職種によって違いがあります。(mhlw.go.jp)
だから、
「3級=新人」
「2級=中堅」
「1級=ベテラン」
と単純に決めつけることもできません。
家事支援サービスの場合、どんな技能をどの段階で評価するのか。
これは、これから作られる制度の中身次第です。
むしろ、ここに注目したい。
「何級になるか」より、「何ができる人を、その等級として認めるのか」。
こっちのほうが重要なんです。
「資格」が仕事の地図になる可能性
もし複数等級の制度ができれば、
家事代行を始める人にとっては、
「次に何を身につければいいのか」
を考える材料になるかもしれません。
事業者にとっては、
「どの技能を持った人なのか」
を見るひとつの材料になるかもしれません。
利用者にとっても、
「この人はどんな技能を証明しているのか」
を知る手がかりになる可能性があります。
そして教育する側にとっては、
「この技能を身につけてもらうには、何を教えればいいのか」
を整理する材料になります。
つまり、
等級制度は「資格の段階」を作るだけではない。
その裏側に、
教育・採用・評価・サービス品質
までつながっていく可能性があります。
だから、まだ「何級?」で焦らなくていい
現在の政府のロードマップでは、
職務分析表・検定試験の作成
↓
試行試験
↓
審議会手続き
↓
2027年夏ごろの国家資格化
↓
2027年秋ごろの第1回試験
という流れが示されています。(cas.go.jp)
厚生労働省も、国家資格化を進める場合には、まず試行試験で試験として成立するかを確認し、その後、省令改正や審議会手続きを経て2027年夏の国家資格化を目指すという説明をしています。(mhlw.go.jp)
つまり今は、
「資格の名前や等級を待つ時期」ではなく、資格そのものを設計している時期。
だからこそ、家事代行AI編集部では、
「何級になるらしい!」
という未確認情報を追いかけるのではなく、
「政府が今、どこまで決めているのか」
を追いかけます。
これが、けんじ編集局のやり方です。
そして、明後日。
9月20日。
いよいよ、
おりとなおこの家事代行養成塾 第0期
開校予定です。
ここでも、いつもの大事なお知らせ。
おりとなおこの家事代行養成塾は、資格取得を目指す講座ではありません。資格を発行する講座でもありません。
国家資格の公式対策講座でもありません。
家事代行という仕事について知り、
実際の現場で必要になる知識や考え方を学び、
「自分はこの仕事とどう向き合うのか」
を考えるための講座です。
国家資格は、まだこれからです。
何級になるのかも、まだわかりません。
でも、
家事代行という仕事を知ることは、今日からできます。
そして、もし将来、本当に複数等級の技能検定ができたとしたら。
そのとき、
「この等級では、何ができることを求められているのか?」
というところまで、一緒に見ていけばいい。
資格の名前だけを見るのではなく、
「プロとは何か」
を見ていく。
それが、家事代行AI編集部の国家資格ウォッチです。
家事代行の国家資格について調べていると、
「いつ試験が始まるの?」
「何級になるの?」
「どんな問題が出るの?」
というところが、どうしても気になります。
でも。
その前に、ひとつ大事なことがあります。
そもそも、何を試験するの?
という問題です。
実は国が進めている国家資格化の流れを見ると、ここがかなり重要です。
政府の資料には、
「職務分析表」
という言葉が出てきます。
「職務分析」って、なんだ?
ものすごく簡単に言えば、
「その仕事って、具体的に何をする仕事なの?」
を整理することです。
家事代行といっても、実際の仕事はひとつではありません。
掃除。
洗濯。
料理。
買い物。
片付け。
整理整頓。
お客様との打ち合わせ。
要望の確認。
作業中の判断。
作業後の報告。
そして、お客様の大切な家に入る仕事だからこそ必要になる、プライバシーへの配慮や安全面への対応。
こうした仕事を細かく整理していく。
そのうえで、
「この仕事には、どんな知識が必要なのか?」
「どんな技能が必要なのか?」
「どこまでできれば、一人前と言えるのか?」
を考えていく。
それが、国家資格の試験を作るための土台になっていきます。
政府の「家事等の負担軽減」に関する資料でも、家事支援サービスの国家資格化に向けて、職務分析表・検定試験の作成、試行試験、審議会手続きを進め、2027年秋ごろの第1回試験を目指すという流れが示されています。
つまり、
いきなり「試験問題」を作っているわけではない。
ということです。
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